『シェルターからコックピットへ 飛び立つスキマの設計学』

スキマを生きる“変人”がこれからの日本をつくる!


あるときはバッタのアーティスト
あるときは「瀬戸芸」のエリアディレクター
また、あるときは博覧強記の美術教師
鬼才・椿昇が贈る、
絶望の時代をユカイに生き抜く“変人革命”の書


MITメディアラボ所長・伊藤穰一氏との
スペシャル鼎談も収録!

978-4-7825-3400-7
だれもがもっとクリエイティブになれる!
ジャンル
一般・その他  
タイトル
シェルターからコックピットへ 飛び立つスキマの設計学
著者・編者・訳者
椿 昇 著
発行年月日
2015年 4月 30日
定価
2,484円
ISBN
ISBN978-4-7825-3400-7 C0036
判型
四六判並製
頁数
296ページ

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著者・編者・訳者紹介

椿昇(つばき・のぼる)現代美術家。京都造形芸術大学教授、美術工芸学科長。1953年京都市生まれ。現代社会の在り方を根源的に問う作品で世界的に活躍する一方、美術教師として子供の個性を生かす学びの場づくりに30年以上携わる。中高一貫の女子校教師時代は不登校などの生活指導にも手腕を発揮。バスケットボール部顧問として弱小チームをリーグ7部から1 部に昇格させる。近年は「考え方を考える」をテーマに中学生向けのワークショップ(金沢21世紀美術館)をはじめ、幼児教育から高等教育まで幅広い年代の教育に携わる。瀬戸内国際芸術祭2013・2016では、小豆島・醤の郷+坂手港エリアのディレクターを務め、アートによる持続可能な地域づくりのモデルを提示。アートと教育の側面から社会に問題提起を続ける。

内容

【「まえがき」より一部抜粋】
教室やオフィスをクリエイティブに! そのヒントがぎっしり!

 この本を書くきっかけは、ある教育雑誌のインタビューで私が語ったアーティスティックな不登校治療法があまりにも刺激的なので、ぜひ本にしたいとの申し出があったからだ。しかし、イジメや不登校に関しての本は、山のように出版され、私自身もうお腹いっぱいで執筆する気にはとうていなれなかったし、いくら本に書いても一人ひとり異なる症状に私の事例が役に立つことなどあり得ないとの自戒があった。
 とはいえ、教育現場のストレスが多様な生き方を選択する可能性を閉ざし、クリエイティブな人間がどんどん世の中から消え、人々の対話がネガティブになり、誰もがアイデアを提案することの愉しさを忘れるような社会になってゆく未来を見たくはなかった。こんな気持ちでモヤモヤしながら思い悩んでいるときに、ふと今までの出来事を包んでいた「時間」や「空間」からアプローチすることはアリなんじゃないかと考えたのである。(中略)
 特に、すべてのはじまりの時においては、あえて3Dプリンターやタッチパッドなどの完成品を使わず、ダンボールや粘土を使って「ゆるく」形を生み出すことをオススメする。マーカーの線や付箋やセロテープの痕跡は、下手であればあるほど(限度はあるが……)豊かなスキマを垣間見せてくれる。それらが日本型の愛に姿を変えて、教室やチームに創造性を与えてくれるのだ。

目次


まえがき——愛は手に宿る

第一章 教育はスキマの設計学
少子化時代の学び——「教える」から「学ぶ」へ
ゆとり教育はなぜ失敗したのか
対話型教育の可能性——インタビューと公案
オフィスや職員室はデモクラシーの鏡——監獄的空間を変えてみる
スタートはキャラメル箱
◯プロジェクトのはじまりに

第二章 “見えない世界”を見る
アートマーケットと資本主義——新自由主義の最前線
包囲された民主主義——グローバリゼーションがもたらす矛盾
SNSによるやわらかな相互監視——オフラインのススメ
透明なドローン——テクノロジーと人類の狂気

第三章 小さき者の戦略
「スーパー・ドット」のネットワーキング
「オム二チャネル」から見えるもの
インドのスモッグ

第四章 教養2.0——日本語で「読む・書く・話す」力を育てる
日本語で深く考える
相談される人になる
違う自分のややこしさ

第五章 コーヒーブレイク——日記で綴る、アイデアが湧く七つ道具
1ソーホース・ブラケット
2ストッパー付きキャスタ
3ポスト・イット強粘着ポップアップノートディスペンサー
4ホワイトボード・ウォール
5インパクトドライバー
6レーザー墨出し器
7ドルチェグスト・カプセルホルダー
◯おさらい アイデアが湧く七つ道具

第六章 脳内コックピット探訪記——独創性はどこから生まれてくるのか?
清く、貧しく、笑う研究室 遠藤秀紀(遺体科学者)
アフリカの路上と、その日暮らしの狡知 小川さやか(文化人類学者)
一万五千の植物を見分ける脳 荻巣樹徳(ナチュラリスト)
「充実した孤独」を生むアトリエ 舟越桂(彫刻家) 
「自分の言葉」が生まれる、音の伽藍 古川周賢(臨済宗恵林寺住職)
何もないのに、すべてがあるオフィス 長嶋りかこ(グラフィックデザイナー・アートディレクター) 
「信じられる抽象」を育む美術館 和多利浩一(美術館代表)
◯椿式・創造的人間の七箇条 

第七章 マジカルミステリーツアー——僕のスキマ
エクスプロラトリアム——ゴミ箱とおもちゃ箱が合体するラボ
震災がもたらした空間の再定義——拓かれるサイバー空間
サードミレニュム国際会議——知のコロッセウム
クラフトワーク——オルタナティブスクールの胎動
MITメディアラボ——ゴミ箱を空にしてはいけない
ウルトラファクトリー——自律型の夢の工房
京都造形芸術大学マンデイプロジェクト&金沢21世紀美術館中学生まるびぃアートスクール——ワークショップ設計のシステム
退蔵院方丈襖絵プロジェクト——江戸の絵師を現代に
瀬戸内国際芸術祭2013小豆島・醤の郷+坂手港プロジェクト——離島から日本の未来をつくる
アルトテック——イノベーションが生まれるガス雲

第八章  鼎談「変人革命」が世界を救う!?
伊藤穣一(MITメディアラボ所長)×林千晶(ロフトワーク代表取締役)×椿昇

あとがき

参考資料

書評

成川真(ブックポート203総括店長、元小説家志望)

「逸脱する勇気をこの本からもらった!」
長江貴士(中原ブックランドTSUTAYA小杉店、慶大中退)

「本書は『世界の切れ目』をいくつも見せてくれる」
中川和彦(スタンダードブックストア代表)

「真っ当な変人が、日本のOSを更新する」
栢下志穂(スタンダードブックストア心斎橋・書籍担当)

「日本の教育を変える、すばらしき変人たち」
三木学(編集者・ライター)

「本書はアーティスト、椿昇による創造的な教育は可能か?創造的人間はどのような教育を受けてきたか?をテーマにした、創造的教育論である」
古川周賢(臨済宗恵林寺住職)

「壊れた人間のカタログ」
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